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PwCの金融商品の専門家であるHannah Kingが、国際財務報告基準(IFRS)第9号「金融商品」における予想信用損失の要求事項について説明し、あなたの疑問を晴らします。
信用リスク管理は銀行業務の中核であり、予想信用損失(ECL)に関するIFRS第9号の新しい要求事項は、まさにその核心に触れるものです。この新しい連載コラムの第1回では、金融資産の減損に関するIFRS第9号の新しい要求事項の理解と適用について解説します。
ECLの決定においては、金融資産の当初認識後に信用リスクの著しい増大があったかどうか、が基本的な問題となります。下の図をご覧ください。質問に対する回答が減損に関する損失評価引当金の報告日現在の金額を決定し、「クリフ効果」が適用されるかどうか、すなわち当該金融資産を減損させるかどうかが分かります。当初認識後に信用リスクの著しい増大がなければ資産は「ステージ1」に分類されます。そして、今後12か月間における債務不履行のリスクに関連する予想損失である、12か月のECLのみが認識されます。信用リスクの著しい増大があった場合には資産は「ステージ2」に分類され、全期間のECLが計上されます。全期間のECLとは、金融商品の存続期間全体にわたる債務不履行のリスクに関連する予想損失を見積ったものです。

したがって、存続期間が12か月よりも長い資産のECLは大幅に増加する可能性があります。ECLの額が増えれば、報告される利益や資産の帳簿価額は減少することになり、規制上、自己資本にマイナスの影響を与える可能性があります。
信用リスクの著しい増大があったかどうかの評価は相対的なテストである
信用リスクの著しい増大は相対的な評価基準です。銀行は、報告日現在の信用リスクと資産の当初認識日現在の信用リスクの比較を要求されますが、これがいくつかの奇妙な効果をもたらすことがあります。例えば、銀行が同一顧客に対して類似する貸付を2回行ったところ、それぞれの時点における顧客の信用リスクが異なり、各貸付金の報告日現在の信用格付けは同じであるケースを想定します。この場合、当初認識後の信用リスクの相対的な増大は貸付金ごとに異なることになるため、2つのうちの一方の貸付金はステージ1、他方はステージ2に分類される可能性があります。
銀行の信用リスク管理では、通常、一定の期間にわたる信用リスクの変動ではなく一時点における信用リスクが重視されます。ある銀行は、信用リスクの著しい増大を評価する際に、報告日現在の信用リスクという「絶対的」な水準を用いようとするかもしれません、ここでは、一定の信用リスク格付けの閾値を超えるリスクがあると評価されたすべての貸付金はステージ2に分類されるとします。
このアプローチは運用が比較的簡単で、各貸付金の当初の信用リスクを追跡する必要がない点に魅力があります。しかし、このアプローチを使用できるのは、信用リスクの著しい増大の有無を相対的な基礎に基づいて識別すること求める要求事項を満たす場合に限られます。銀行には、当初認識日がいつかにかかわらず、当初認識時の信用リスクが狭い範囲内にある貸付金のグループを識別する必要が生じます。また、この狭い範囲内の信用リスクの増大は信用リスクの著しい増大を表わさず、この狭い範囲を超える信用リスクの増大は信用リスクの著しい増大を表すことを立証する必要があります。この立証は困難なものとなる可能性が高いでしょう。
債務不履行のリスクの変動は信用リスクの著しい増大に関する主要な決定要因である
信用リスクの著しい増大があったかどうかの検討においては、債務不履行のリスクの変動なのか債務不履行の確率(PD)の変動なのかが重要なポイントとなります。将来の予想損失の金額の大小は関係しません。
例えば、全額担保付きの住宅ローンの債務不履行のリスクが債務者の失業により当初認識後に著しく増大した可能性があるとします。銀行が十分な担保を保有しているのでECLが最小限となる可能性が高い場合であっても、この住宅ローンはステージ2に分類されることになります。
12か月PDの変動が全期間PDの変動の合理的な近似値である可能性がある
信用リスクの著しい増大の評価は、資産の存続期間全体にわたる債務不履行リスクの変動を基礎としています。しかし、規制当局は、多くの場合、12か月PD(すなわち、次の12か月にわたる債務不履行のリスク)に着目します。銀行は、12か月PDの変動が全期間PDの変動の合理的な近似値であることを条件に、12か月PDの変動を用いることができます。
銀行はすでに規制上の12か月PDを有している可能性がありますが、ほとんどの場合、IFRS第9号の要求事項を満たすための調整を行う必要があります。
詳しい情報をお探しの方は、以下のボックスにあるリンクからPwCのビデオをご覧ください。
次のステップ
次号では、信用リスクの著しい増大に関するさらに多くの質問を取り上げます。

より詳しい情報をお探しですか? PwCの以下のショートビデオをご覧ください:
Demystifying IFRS 9 Impairment: 2. Significant increase in credit risk

(IFRS第9号の減損の疑問に答える: 2.信用リスクの著しい増大)


PwCの金融商品の専門家達がIFRS第9号の予想信用損失の要求事項の留意点について解説します。
他のビデオ・シリーズもお見逃しなく:
Demystifying IFRS 9 Impairment: playlist

(IFRS第9号の減損の疑問に答える: プレイリスト)
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