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IASBは、2022年12月21日、IFRS第9号「金融商品」の分類及び測定の要求事項の適用後レビュー(PIR)を締めくくるプロジェクト報告書およびフィードバック・ステートメントを公表しました。
利害関係者からのフィードバックおよびPIRの一環として実施されたリサーチは、IFRS第9号に示されている要求事項が意図されたように機能し、財務諸表利用者に有用な情報を提供していることを示しています。
フィードバックに対応して、IASBは、財務諸表利用者に提供される情報をさらに向上させるためのリサーチおよび基準設定の領域も識別しました。
IASBは、ESG連動要素のある金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性についての企業の評価および金融資産または負債の決済としての電子送金に焦点を当てた基準設定プロジェクトに着手しています
このプロジェクトは次のことも含みます。
  • 契約上リンクしている金融商品への契約上のキャッシュ・フローの特性の評価の適用の明確化
  • 企業が純損益ではなくその他の包括利益に表示した資本性金融商品(OCI表示の選択)に係る公正価値変動の開示の改善
このプロジェクトから生じる修正案を示す公開草案は2023年第1四半期に公表されます。
償却原価で測定する金融商品への実効金利法の適用に関する要求事項および金融商品の条件変更に関する要求事項を明確化できるかどうかを検討するためのリサーチ・プロジェクトも、IASBの作業計画に追加されています。
PIRでは企業、投資者、監査人、基準設定主体、規制当局および研究者からのフィードバックを求めました。IASBは95通のコメントレターを受け取り、世界中で利害関係者との40以上の会合に出席しました。
IASBは主要な基準書について、当該基準書が意図されたように機能しているかどうかを知るために、発効日の数年後にレビューしています。
アンドレアス・バーコウIASB議長は次のように述べています。
「IFRS第9号は金融危機へのIASBの対応の基礎でした。IFRS第9号の分類及び測定の要求事項のPIRが、同基準書が意図されたように機能しているという結論となったのを見るのは勇気づけられることです。しかし、フィードバックによりさらに明確化すべき領域も明らかになりました。我々はIFRS第9号の減損の要求事項のレビューに進んでおり、その作業で利害関係者と対話するのを待ち望んでいます。」
IASBはIFRS第9号のPIR―減損を2022年後半に開始しました。情報要請は2023年前半に公表される見込みです。
詳細はIASBウェブサイトをご覧ください。
【関連リンク】
  • IASBが金融商品に関する分類及び測定の要求事項のレビューを公表(ASBJ
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