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2013年1月28日に、IFRS財団の主催により、作成企業、財務諸表利用者、規制当局、会計基準設定主体、監査人が一堂に会し、財務報告の開示ついて議論するラウンドテーブル/公開ディスカッ ション・フォーラムがロンドンにて開催されました。
■イベントに先駆けて財務報告の開示に関する調査が実施され、概要は以下のとおりです。
  • 回答者は225名でアフリカ、アジア、欧州、北アメリカなど(全体の約5割が財務諸表の作成者、2割が利用者、その他当局、監査人、業界団体など)
  • 作成者、利用者を含む全体の8割が、財務情報の開示方法について改善の余地があるとしており、その半数は財務諸表に限らず、アニュアルレポートの全体について必要と感じている
  • 作成者のほとんどは、開示にかかる要求事項が過多である("extensive")と感じている
  • 利用者の多くは、作成者の側に財務諸表内の重要な情報のコミュニケーションの仕方に改善の余地があるとしている
  • 会計基準の設定方法に改善の余地があるとの声がある一方で、作成者、監査人、当局が、コミュニケーションの手段としてよりはコンプライアンスの実践ととらえていることを懸念する声もある
■IASB他によるプレゼンのポイント 【The disclosure problem: setting the scene (PDF 17p)】
  • 2011アジェンダコンサルテーションにおいて開示フレームワークの必要性が確認
  • 調査で指摘された問題点について分析すると、作成者と利用者とでその見方に差がある
  • 作成者と利用者に共通する結果としては、開示につかわれる言語が一般的過ぎることと、重要でない情報が含まれていることが挙げられている
  • 開示項目が過多であるとの指摘は作成者のみから出されている
  • 利用者はコミュニケーションが乏しいことと、重要な情報の開示が充分ではないことを指摘
  • 問題の解決策としては、協働することとと、単に財務諸表の中だけではなく、すべての開示を対象に改善するということ
  • IASBに対するメッセージとして受け止めているのは、重要性の考え方と原則主義に基づく開示ガイダンス
  • ICAS、ESMA、EFRAG、FASB、IAASBの担当者からのプレゼンのポイント
    開示を取り巻くこうした声に対して、IASBとしては本フォーラムの開催と、概念フレームワークプロジェクトをもって応えようとするものであり、フィードバック文書の公表やCFプロジェクトへのインプットがその成果となる、etc,
■財務諸表利用者の代表:Paul Lee氏(Hermes Equity Ownership Services)、作成者の代表:Russel Picot氏(HSBC)からのプレゼンのポイント
  • Lee氏:EDTFやCRUF、CFO協会等の社外活動を通じて得た知見をもとに、何をしなければならないのか、判断が求められていること、どのような障害があって、どのような変化がなされなければならないのかを披露 【User response : Communication not compliance (pdr 18p)】
  • Picot氏:もっとも長いアニュアルレポートのひとつと言われるHSBCのアニュアルレポート作成にかかわったことから、開示に関して何が問題であるのか、これまでに何を成し遂げてきており、あと何をしなければならないのか披露 【Preparer response : IASB Discussion Forum: Disclosures in Financial Reporting – 28 January 2013 (pdf 16p)】
詳細はIASBのウェブサイトをご覧ください。
  • Joint effort needed to tackle disclosure problem (2013/1/24: 開示調査の概要)
  • IASB Discussion Forum: Disclosures in Financial Reporting (2013/1/28: 上記のリンク先で紹介)
  • Disclosures in Financial Reporting Summary (pdf 11page) --- シニアディレクターのAlan Teixeira氏によるまとめ
【関連リンク】
  • JICPAウェブサイト 2013/01/25 開示問題に対処するために共同の取組みが必要
    ---トップーページリンクのみ
  • 調査開始時の速報は以下のとおり
2012/12/20 IASBが開示調査(Disclosure survey)を開始 【速報】
IASBのスタッフは、2012年12月20日より開示調査を開始しました。 この調査は、開示規定に関心を持つかまたは影響を受ける作成者および利用者等に向けて行われます。開示調査は認識されている「開示の問題」について、より明確な状況を把握するためにIASBを支援することを目的としています。 本公開フォーラムは、2013年1月28日にイギリスのロンドンで開催されます。 調査は、2013年1月15日で終了します。 詳細はIASBのウェブサイトをご覧ください。⇒Disclosure survey launched  【関連リンク】
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