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IASBは、2015年5月28日、財務報告に関する概念フレームワークを改善するための公開草案を公表し、コメント募集を開始しました。概念フレームワークはIFRSの基盤となるものであり、また世界の金融市場に透明性、説明責任および効率性をもたらす基準をIASBが開発することを支援するものです。
概念フレームワークを充実させるため、公開草案は以下の提案を行っています。
  • 測定に関する章を新たに作成し、適切な測定基礎および測定基礎を選定する際に考慮すべき要素を説明する。測定基礎は、歴史的原価および現在価額(公正価値など)に分類される。
  • 損益計算書は企業の業績に関する主要な情報源であることを確認するとともに、どのようなときに収益および費用が損益計算書の外(「その他の包括利益(OCI)」)で報告され得るかに関するガイダンスを追加する。
  • 財務諸表の基本的な構成要素(資産、負債、持分、収益および費用)の定義を改良する。
またIASBは、関係者からのフィードバックを検討した結果、経営者の受託責任を評価するために投資家が必要とする情報を提供することの重要性をより強調し、「慎重性」への参照を再度取り入れてその意味を明確に説明することを提案しています。
概念フレームワークが最後に改訂されたのは2010年です。2011年にIASBがアジェンダについての公開協議を実施した際、コメント提出者は、2010年に改訂されなかった部分の検討を、優先的に再度開始することを求めました。IASBはそのような意見を受け、2016年に概念フレームワークの最終版を公表する予定です。
なお、IASBは、別途、公開草案「概念フレームワークへの参照のアップデート」を公表し、既存の基準書における概念フレームワークへの参照をアップデートする提案を行っています。
公開草案へのコメントの募集期間は2015年10月26日までとなっています。

詳細はIASBウェブサイトをご覧ください。
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