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国際財務報告基準(IFRS)は、金融市場の透明性、比較可能性および効率性の改善に大きく貢献しています。しかし、IFRSは英語で書かれているため、誤訳のリスクが発生する可能性があります(likely)。(あるいは、発生の可能性が高い(probable)とすべきでしょうか)。PwCのSam King-Jayawardanaが、最新の調査結果について報告します。


7月に、オーストラリア会計基準審議会(AASB)と韓国会計基準審議会(KASB)が、共同研究プロジェクトによる、文化的背景や言語の違いから生じるIFRSの解釈の不一致についての調査結果を発表しました。このプロジェクトは、IFRSにおける可能性(likelihood)を表すさまざまな用語、およびそれらの用語の解釈が韓国とオーストラリアでどのように異なっているかに着目しています。

「可能性(likelihood)を表す用語」とは


「可能性(likelihood)を表す用語」は、取引または事象の発生の蓋然性を説明します。IFRSには、この蓋然性を表す用語が少なくとも35語含まれています。これらの用語が表す蓋然性のパーセンテージや範囲は、監査人と財務諸表作成者でその解釈が異なります。この解釈の違いが、資産や負債の認識(の有無)や認識する範囲の決定に重大な影響を与える可能性があります。

どの用語が選択されたか


調査対象として、可能性を表す13の用語が選択されました。最高レベルの「ほぼ確実」から最低レベルの「ほとんどない」まで、蓋然性の全範囲がカバーされました。

どのような違いが識別されたか


この報告書は、相違が生じる主要因として、「他言語への翻訳」および「文化的な解釈の違い」の2つを強調しています。

研究は、「probable(可能性が高い)」と「likely(見込みである、可能性の高い)」、「virtually certain(ほぼ確実)」と「reasonably certain(合理的に確実)」、および「highly unlikely(可能性が極めて低い)」と「extremely unlikely(可能性が極めて低い)」などの用語が、それぞれ韓国語で同じ用語に翻訳されており、英語の微妙なニュアンスの多くが失われていることが確認されました。これらの用語はそれぞれ、商習慣における関連する蓋然性レベルがあるため、オーストラリアでは利益の実現が「virtually certain(ほぼ確実)」でないことを理由にある資産を認識していないのに対して、別の国ではより低い閾値が適用されるためにその資産を認識しているといったことが生じている可能性があります。
同様に、法域が異なると、可能性(likelihood)を表す用語の数値的な蓋然性も異なります。例えば、オーストラリアで解釈される、「probable(可能性が高い)」や「reasonably possible(合理的に可能性がある)」の蓋然性の数値レベルは、韓国における同じ用語の解釈と比較して、10%低くなっています。逆に、「unlikely(可能性が低い)」や「highly unlikely(可能性が非常に低い)」については、オーストラリアの方が韓国の同義語に比べて10%高い蓋然性で解釈されています。これにより、ある取引が一つの法域においては認識されるが、同一の取引が別の法域では認識されないといったことが生じてしまう可能性があります。
研究からどのような行動がとられるか


この研究は、いくつかある提言の中でも特に、国際会計基準審議会(IASB)に対して、使用する可能性(likelihood)を表す用語数を減らし、数を限定した1組の用語を確立することを提言しています。さらに、さまざまな法域における翻訳と解釈上の論点について具体的なインプットを求めるため、基準設定のアウトリーチや協議プロセスの実施することを奨励しています。

最後に、概念フレームワークの認識規準の見直しなどの再審議において、財務諸表作成者や監査人が考慮している保守主義のレベルを検討すべきです。現在の概念フレームワーク案では、認識規準から蓋然性を削除することが検討されており、蓋然性の用語の解釈の幅が狭められる可能性があります。しかし、いくつかの基準では可能性に関する規準が保持されるため、適用する際に潜在的な相違が生じる可能性があります。さらに、概念フレームワークから蓋然性が削除されたとしても、資産または負債を認識すべきか否かの判定には、依然として、高い程度の判断が要求されると考えられます。
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