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最近、IFRS解釈指針委員会(IFRS IC、以下「IC」)が却下した論点の一部について、PwCアカウンティング・コンサルティング・サービスのRuth PreedyとAnna Schweizerが解説します。


国際会計基準(IAS)第20号「政府補助金の会計処理及び政府援助の開示」
-返還の可能性がある入金の会計処理


研究開発(R&D)の成果を利用する場合には返還の可能性がある、政府から受け取った現金


ICは、R&Dを行うために政府から受け取った現金を政府補助金として計上すべきか、返済免除条件付融資として計上すべきかの明確化を求める要望を受けました。

ICに提出された事例は以下のとおりでした。
  • 政府は、研究プロジェクトの実施のために企業に現金を提供している。
  • 企業が、R&Dの結果を利用して商業化することを決定した場合、現金は返還することとなる。
  • 企業がプロジェクトの中止を決定した場合、知的財産は政府に移転される。
国際財務報告基準(IFRS)第9号「金融商品」に基づく金融負債


ICは、この取決めを金融負債であると結論付けました。企業は、非金融的義務(知的財産)によって決済すること以外では、現金の返済を回避できません。ICは、融資が「返済免除」されないため、受け取った現金はIAS第20号の範囲に含まれないと述べました。企業は、現金または資産のいずれかにより返済することになります。

金融負債は当初に公正価値で計上されます。なお、受け取った現金と金融負債の公正価値との差額については、IAS第20号に基づいて処理されます。

アウトリーチによって実務上の不統一は限定的であることがわかり、また、IAS第20号は明確な基礎を提供しているとして、ICはこの論点を却下しました。

実務上の影響


資金調達の取決めは医薬およびライフサイエンス業界で頻繁に行われています。そのため、この事例は非常に特定されたものではあるものの、より広い範囲で影響を与える可能性があります。ベンチャー・キャピタリスト(VC:ベンチャー事業への投資家)は、R&Dのための資金を製薬会社に融資し、医薬品が商業化された場合には返済を要求することがあります。製薬会社が研究の中止を選択した場合には知的財産が移転されます。今回のリジェクションは、このような取決めを金融負債として扱わなければならないことを示すものでした。

IFRS第11号「共同支配の取決め」およびIFRS第10号「連結財務諸表」
-支配喪失取引の会計処理


ICは、企業が、事業または事業でない資産もしくは資産グループに対する支配を喪失する場合に、共同支配事業の資産および負債に対して保持する持分を再測定すべきかどうかについて議論しました。

要望提出者は、企業が共同支配事業への資産の売却または拠出に係る利得または損失の認識を当該共同支配事業に対する他の当事者の持分の範囲でのみ行うと定めているIFRS第11号のガイダンスと、企業が子会社に対する支配を喪失する場合には保持しているあらゆる持分を再測定すると定めているIFRS第10号のガイダンスとの間に矛盾がみられる可能性があることを指摘しました。

国際会計基準審議会(IASB)は、IFRS第10号およびIAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に対して提案されていた修正の発効日を延期するとともに、いくつかの関連する論点を後日さらに検討することを決定しました。

これに基づき、ICは、IFRS第10号およびIFRS第11号の適用後レビューが支配喪失取引と関連会社または共同支配企業への資産の売却または拠出を検討する機会をIASBに与えるであろうことに着目しました。

報告企業は、これらの取引に関する会計方針を開発し、それを首尾一貫して適用しなければなりません。会計方針の選択については、財務諸表において開示しなければなりません。

IFRIC第12号「サービス委譲契約」-サービス委譲契約において営業者が委譲者に行う支払


ICは、IFRIC第12号「サービス委譲契約」の範囲に含まれるサービス委譲契約(SCA)において営業者が委譲者に行う支払を営業者がどのように会計処理するのかについて明確化を求める要望を受けました。

ICは、営業者が委譲者のために金額(例えば、売上税)を回収しそれを委譲者に送金する状況以外の場合において、以下のことに着目しました。
a.
支払が、SCAとは独立の財またはサービスに対する権利についてのものである場合には、営業者は、それらの支払の会計処理を、適切なIFRS基準を適用して行う。
b.
支払が、IFRIC第12号の範囲に含まれる社会基盤とは独立の資産を使用する権利に係るものである場合には、営業者は、当該契約がリースを含んでいるのかどうかを評価する。当該契約がリースを含んでいる場合には、営業者は、それらの支払の会計処理をIFRS第16号「リース」(IAS第17号「リース」)を適用して行う。
c.
支払が、独立の財またはサービスに対する権利に係るものでも、リースについての独立の使用権に係るものでもない場合には、営業者は当該支払の会計処理を以下のように行う。
i.
SCAにより、営業者が委譲者から現金を受け取る契約上の権利のみを有することとなる場合には、営業者は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(IAS第18号「収益」)を適用して、当該支払を取引価格の減額として会計処理する。
ii.
SCAにより、営業者が公共サービスの利用者に課金する権利のみを有することとなる場合には、営業者は、建設・改修サービスおよび委譲者に行った支払と交換に無形資産を受け取っている。したがって、IAS第38号「無形資産」を適用する。
iii.
営業者が、公共サービスの利用者に課金する権利と委譲者から現金を受け取る契約上の権利の両方を有している場合には、営業者は、当該支払が表しているのが、無形資産に対して行った支払なのか、顧客に支払われる対価なのか、あるいはその両方なのかを考慮する。
ICは、2016年3月に、資産購入に係る変動支払の会計処理の論点はICが扱うには範囲が広すぎると判断したことに留意しました。さらに、ICは、IFRIC第12号の無形資産モデルが適用される場合、委譲者に対する変動支払は、資産購入に係る変動支払の会計処理に関するより広範な論点と関連する点に留意しました。そのため、ICは、この論点をアジェンダに追加しないことを決定しました。

このICによるアジェンダ決定は、無形資産モデルが適用される場合の、変動支払の会計処理に関する実務上の不統一が存続することを意味します。
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