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要点
新しいFASBのガイダンスは、グループ企業間取引の税効果を同時に認識することを求めるものです。これにより長年存続していたUS GAAPの例外規定が廃止され、実効税率にも影響が及ぶ可能性があります。
最新の動向
米国財務会計基準審議会(FASB)は、2016年10月24日、会計基準アップデート(ASU)2016-16「法人所得税の会計処理:グループ企業間取引による棚卸資産以外の資産の譲渡」を公表しました。このASUは、会計基準の複雑性を低減することを目的としたFASBの簡素化の取組みの一環です。
現行の米国会計基準(US GAAP)の下では、グループ企業間取引による資産譲渡(グループ企業間で行われた売却)の税効果は、譲渡された資産が第三者に売却されるか、使用を通じて回収されるまで繰り延べられます。これは、当期税金および繰延税金を包括的に認識することを求める、ASC740「法人所得税」の原則の例外規定に当たります。
この新しいガイダンスにより、グループ企業間取引による棚卸資産以外のすべての資産の売却に関する例外規定が廃止されます。その結果、連結上、資産売却の取引(税引前)が消去されるにもかかわらず、報告企業は、売手の課税法域において、当該資産の売却から生じる税金費用を譲渡の発生時に認識することになります。買手の課税法域において発生する繰延税金資産についても譲渡の時点で認識することになります。
なお、この新しいガイダンスはグループ企業間取引による棚卸資産の譲渡には適用されません。連結グループ内のある企業から同グループ内の別の企業に対する棚卸資産の売却による法人所得税への影響は、当該棚卸資産が第三者に売却されるまで繰り延べ続けられることになります。
なぜ重要か
例外規定の廃止によって、グループ企業間取引による資産譲渡の税効果についての財務報告の透明性が高まり、投資家にとっても有用なものとなるでしょう。これは、棚卸資産以外の資産の譲渡の経済的影響が取引の発生した期間に認識されることによって、税金関連のキャッシュ・フローとより緊密に整合することになるためです。さらに、既存の例外規定は適用が困難な場合があるため、新しいガイダンスによって実務上の多様性が低減されるとともに、US GAAPとIFRSはより緊密に整合することになります。
新しいガイダンスは報告企業の実効税率に影響を与えることになりそうです。現行のUS GAAPでは、売手の税金は繰り延べられ、通常、買手の課税法域における当期の税効果と同じ期間に認識されます。この新しいガイダンスの下では、売手の税効果および買手の繰延税金は即時認識されることになります。例えば、グループ企業間取引による知的財産の譲渡を、より税率の低い課税法域に対して行う場合を想定してみましょう。当期の税金費用は、知的財産の売却益について計上されることになります。ただし、当該税金費用は、知的財産の税務基準額が会計上の簿価を上回るために生じる買手の課税法域における繰延税金便益によって一部が相殺されます。当該取引は連結上の税引前当期純利益に影響しないため、この設例では、実効税率が高くなります。
次のステップ
新しいガイダンスは、公開企業(public business entities)について、2017年12月15日より後に開始する事業および当該事業年度に属する期中報告期間(すなわち、12月決算の企業については2018年の第1四半期)より適用されます。公開企業以外の企業については、本ASUは、2018年12月15日より後に開始する事業年度および当該事業年度に属する期中報告期間より適用されます。
早期適用は認められますが、重要なのは、本ガイダンスが事業年度の最初の期中報告期間にのみ適用可能であることです。その結果、12月決算の公開企業については、2017年度の第1四半期のみが早期適用の可能な期間となります。
新しいガイダンスへの移行にあたっては、適用期間の期首利益剰余金に対する累積的影響額の調整を計上する、修正遡及アプローチの適用が求められることになります。累積的影響額の調整は、(1)過去に繰り延べられた未償却の税金費用の償却、および(2)過去に認識されなかった繰延税金資産の認識(必要な評価性引当金の控除後)の影響の純額で構成されることになります。
新しいガイダンスに新しい開示要求事項は含まれません。しかし、報告企業は、本ASUが適用される最初の事業年度および当該事業年度に属する期中報告期間において、該当する場合には、会計原則の変更の内容および理由、適用される期間の期首時点における財政状態計算書上の利益剰余金またはその他の資本項目の変動の累積的影響額、ならびに継続事業、当期純利益(またはその他の適切な業績指標)、影響を受けるその他の財務諸表表示科目、影響を受ける当期の1株当たりの金額などに対する新ガイダンスの影響を開示しなければなりません。
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