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⇒原文(英語)はこちら
要点

  • 欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)に関するワーキング・ペーパーの第1群を公表しました。このワーキング・ペーパーに続いて、公開草案、そして欧州委員会(EC)の採択後に最終基準の公表が予定されています。
  • ECは、ESRSの公表により、サステナビリティ報告と財務報告との連携を目指しています。
  • ESRSの適用対象企業は、ESRSが公表された場合、当該基準を遵守する必要があるため(早くて2023年1月1日以後開始する報告期間となる可能性がある)、ESRSの提案内容とその影響を認識しておく必要があります。

論点
EFRAGは、財務報告基準と同等の品質のサステナビリティ報告基準の開発に対する、利害関係者からの継続的な要請を受けて、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)に関するワーキング・ペーパーの第1群を公表しました。企業サステナビリティ報告指令(CSRD)案は、サステナビリティ報告を財務報告と同等とすることを目的にECが公表したものです。CSRDの適用対象企業は、CSRDが初めて適用される2023年1月1日以後開始する報告期間において、(EUが採択した)ESRSを適用することが要求されます。ただし、CSRDの適用開始を1年延期する可能性について議論されていることに留意が必要です。
ワーキング・ペーパーの第1群には、ESRSに関するプロジェクト・タスク・フォース(PTF-ESRS)が策定しているESRSの概要によるカバーノート(訳注:概要をまとめた表紙)が含まれており、付録1では下表のとおりESRSの索引が示されており、の黄色で強調されている公表間近のESRSに関する7つのワーキング・ペーパーについて、付録2ではESRSに関する7つのワーキング・ペーパー(下表で黄色くハイライト)へのリンク先が記載されています。
基準名
基準コード
戦略、ガバナンス、影響、リスク、機会
全般的な規定
ESRS 1
戦略およびビジネスモデル
ESRS 2
サステナビリティに関するガバナンスおよび組織
ESRS 3
サステナビリティに関する重要性のある影響、リスクおよび機会
ESRS 4
方針、目標、行動計画、資源の定義
ESRS
産業横断的な基準
環境:気候変動
ESRS E1
環境:汚染
ESRS E2
環境:水と水産資源
ESRS E3
環境:生物多様性とエコシステム
ESRS E4
環境:サーキュラー・エコノミー(循環型経済)
ESRS E5
社会:自社の従業員-一般
ESRS S1
社会:自社の従業員-労働環境
ESRS S2
社会:自社の従業員-機会均等
ESRS S3
社会:自社の従業員-その他の労務関連の権利
ESRS S4
社会:バリューチェーンにおける従業員
ESRS S5
社会:影響を受けるコミュニティ
ESRS S6
社会:消費者/最終顧客
ESRS S7
ガバナンス:ガバナンス、リスク管理、内部統制
ESRS G1
ガバナンス:製品およびサービス、ビジネス・パートナーとの関係の管理と品質
ESRS G2
ガバナンス:責任ある事業活動の実践
ESRS G3
産業別の基準
産業の分類
ESRS SEC1
表示
サステナビリティ・ステイトメント
ESRS P1
概念的なガイドライン
ダブルマテリアリティ
ESRG 1
情報の品質に関する特徴
ESRG 2
対象期間
ESRG 3
報告の境界と階層
ESRG 4
EUおよび国際的な連携
ESRG 5
結合性
ESRG 6
EFRAGのPTF-ESRSは、このワーキング・ペーパーは透明性のみを目的として公表したものであり、現段階では公開協議は行わないと説明しています。このワーキング・ペーパーの公表後、2022年前半の公開協議のために提出される公開草案の策定に向けて、ワーキング・ペーパーのさらなる精緻化と合意形成がPTF-ESRSおよび関連する専門家ワーキング・グループによって検討されます。PTF-ESRSは、このレビュー・プロセスと並行して、近い将来に公表する予定のワーキング・ペーパーの残りの第2群および第3群を最終化する予定です。その後、EFRAGは、基準の草案を2022年半ばまでにECに提出する予定です。CSRD案では、ECはEFRAGからの技術的助言を受けることを条件にESRSを採択する権限(委任行為)が付与されるとしています。その助言は、適切なデュー・プロセス、公開の監視および透明性、ならびに関連する利害関係者の専門知識をもって策定されたものでなければなりません。さらにESMAは、EFRAGが提供する技術的助言についての意見を述べなければなりません。その後に初めてECはESRSを採択することになります。
影響
ESRSにおける開示要求の提案は、企業のガバナンスや戦略およびサステナビリティに対するアプローチについて、利害関係者に有益な知見を提供することが期待されています。しかし、企業が適切なデータを入手し、適切なデータソースや目的適合性のあるプロセスを識別することは、報告書の作成者にとって非常に困難を伴うことになります。ワーキング・ペーパーの第1群は、将来のESRSがいかに包括的かつ詳細な規定となるかを示しています。このような背景から、また計画されているESRSの数を考慮すると、ワーキング・ペーパーの第2群および第3群は、将来のサステナビリティ報告の要求事項の範囲を大幅に拡大することが見込まれます。
企業にとっての主な課題は、(上記の詳細なデータ照合と共に)将来の基準に関するさまざまな公表物を追跡することです。これによって、強制適用の前に、段階的に企業報告の調整を行うことが可能となります。このような点から、以下の情報が有用となる可能性があります。
  • 「横断的」な基準では、企業のサステナビリティに関する事項、戦略およびビジネスモデル、ガバナンスおよび組織、ならびに重要性の評価との関係で、非常に重要な事項に関する開示を取り扱う。
  • 概念的なガイドラインは、ESRG1およびESRG2で開示されている。ESRG1「ダブルマテリアリティ」は、インパクトと財務上の重要性の両方を考慮した上で、ダブルマテリアリティの評価に関するガイダンスを提供している。ESRG2「情報の品質に関する特徴」は、比較可能性、検証可能性、理解可能性の要求事項、および将来予測的な情報と遡及的な情報の定義、「経営トップの姿勢」の概念について説明している。
  • ESRS E1「気候変動」は、2021年9月24日公表の旧版のアップデートである。開示要求は難易度が高く、スコープ1、2、3の温室効果ガスの排出量および原単位に加えて、気候変動の緩和策と適応策に関するEUタクソノミー(Regulation (EU)2019/2088)の要求事項、ならびに物理的リスクおよび移行リスクに対する財務上のエクスポージャーを反映している。
適用日
ESRSは、CSRDの適用対象となるすべての企業に適用されます。現在のECの提案によれば、CSRD案は2023年1月1日以後開始する事業年度に適用されます。しかし、現在、CSRDの適用開始を1年延期する可能性について議論されています。
詳細情報
EUにおけるサステナビリティ報告に関する最新の要求事項については、次のような情報が入手できます。
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