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IND FAQ2.1.5－大規模事業体が子事業体の場合はどうなるか、また免除は可能か
公表日: 2023年02月10日
jp FAQs CSRD
ある事業体が別の法人の子会社である場合、親事業体の子事業体であることにより、親会社の連結サステナビリティ報告に含められることで、それ自身のサステナビリティ報告要件から免除される可能性があります。これは、個々の大規模事業体が個別に報告するのではなく、上位の親事業体が連結ベースで報告することを意味します。
特に、大規模事業体は、会計指令第19a条（9）および（10）の規定のすべてを満たす場合、それ自体のサステナビリティ報告要件から免除されます。この規定には、下記が含まれています。
- 大規模事業体（免除された子事業体）およびその子事業体（ある場合）は、会計指令第29条および第29a条に従って作成された親事業体の連結マネジメントレポートに含まれる。すなわち、親事業体は、「完全な」ESRSに従って、サステナビリティ報告を含む連結マネジメントレポートを作成する必要がある。詳しくは、「IND FAQ2.3－シナリオ3：親事業体に関してどのような規定があるか」を参照。
- 免除される子事業体のマネジメントレポートには、以下の情報を記載しなければならない。a．免除する親事業体の名称および登録事務所b．免除する連結マネジメントレポートやその保証意見のウェブサイトへのリンク。このことは、時期について、免除される子会社がマネジメントレポートを作成する前に、免除する連結マネジメントレポートが、作成、保証および公表されていなければならないことを意味する可能性がある。この点を明確にするために、CSRDの国内法への移行を注意深くモニターする必要がある。c．大規模事業体がサステナビリティ報告義務を免除されているとの情報
- 免除される子事業体が所在するEU加盟国が、免除する親事業体の連結マネジメントレポートを特定の言語で公表することを要求する場合、証明付き翻訳は要求されないが、翻訳が証明されていない場合、その旨を記載しなければならない。
EU域外の親事業体が免除するサステナビリティ報告を作成する場合については、セクションCを参照してください。
免除はオプションまたは義務のいずれとして解釈されるか
会計指令第19a条（9）の文言（「免除されるものとする（shall be exempted）」）は、会計指令第19a条（9）および（10）の規定を満たす場合に子会社はそれ自身のサステナビリティ報告要件を免除される義務があることを意味します。しかし、現行のNFRDにおける会計指令第19a条（3）の免除規定は同じ（「免除されるものとする（shall be exempted）」）であるが、一部のEU加盟国ではこれがオプションとして国内法に移行されていることに留意する必要があります（例えば、ドイツでは、会計指令第19a条の対象となる子会社は、免除されるかどうかを選択できる）。
したがって、子会社については会計指令第29a条に従って作成された親事業体の連結サステナビリティ報告に含まれる場合もあるし、会計指令第19a条に従って独自のサステナビリティ報告を作成する場合もあり得ます。この点を明確にするために、CSRDの国内法への移行を注意深くモニターする必要があります。
免除を求める大規模事業体が、子会社かつPIEの場合はどうなるか
会計指令第2条（1）の下では定義の範囲がより広くなっており、上記の免除はPIEにも適用されます。
しかし、会計指令第19a条（10）によると、この免除は、会計指令第2条（1）（a）のもとで具体的に定義され（EＵ加盟国の法律に準拠する事業体で、譲渡可能な有価証券（資本性証券または負債性証券）をEU規制市場で取引（上場）されることを認められている事業体）、かつ、大規模であるPIEには適用されません。
これは、EU規制市場に上場しており、規模が大きいPIEは、会計指令第19a条から免除されず、親事業体の連結サステナビリティ報告に含まれるか否かにかかわらず、単独で報告しなければならないことを意味します。
免除を求める大規模事業体が、子会社ではなく持分法で会計処理される関連会社の場合はどうか
上記の免除は、子事業体である大規模事業に適用されます。この要件が満たされなければ免除はできません。
PricewaterhouseCoopers LLP
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