Expand
PwCの収益の専門家であるRuth Preedyが、“捜査員15“の助けを借りて、国際財務報告基準(IFRS)第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づくライセンスの会計処理方法を“捜査”します。
容疑者
ライセンス契約は、企業の知的財産(IP)に対する顧客の権利およびそれらの権利を提供する企業の義務を規定しています。一般的なライセンスには、特許権、ソフトウェア、動画および商標権が含まれます。
事件の説明
経営者は、契約が別個のものであるライセンスを含んでいるため、独立した履行義務として扱われるのかどうかを評価する必要があります。
ライセンスの性質については、ライセンスが別個のものか否かの判定を行う必要があります。
ライセンスは、その他の財またはサービスと束になっている場合があるため、ライセンスが独立した履行義務かどうかを識別することはより困難となります。ライセンスが財またはサービスの束の支配的な特徴を有している場合は、当該束は1つのライセンスとして扱われます。
事実
IFRS第15号は、2種類のライセンス(アクセスする権利および使用する権利)について定は、以下の要件のすべてに該当する場合に、アクセスする権利となります。
  • 顧客が権利を有する知的財産に著しく影響を与える活動を企業が行うことを、契約が要求しているか、または顧客が合理的に期待している
  • ライセンスによって供与される権利により、上記で識別された企業の活動の正または負の影響に顧客が直接的に晒される
  • そうした活動の結果、当該活動が生じるにつれて顧客に財またはサービスが移転することがない
ライセンスは、上記の要件を満たさない場合には、ライセンスを使用する権利として会計処理されます。その後、収益は、以下のように、ライセンスの性質に従って認識されます。
(1)アクセスする権利
企業の知的財産に一定の期間にわたってアクセスする権利を提供しているライセンスの場合、収益は一定の期間にわたって認識されます。経営者は、収益の認識パターンを決定するために適切な進捗度の測定を選択しなければなりません。多くの場合、定額法が適切な方法ですが、知的財産の性質や関連する活動によっては、他の進捗度の測定方法が顧客への移転をよりよく反映する場合がある可能性があります。
(2)使用する権利
企業の知的財産を使用する権利を提供しているライセンスは、一時点で充足される履行義務です。経営者は、ライセンスの支配がいつ移転するのかを判定し、移転日に収益を認識しなければなりません。
経営者は、企業の活動が知的財産に重要な影響を与えるかどうかを評価するために判断を用いる必要があります。企業は、この判断において、知的財産が顧客にどのように便益を与えるのかを検討します。便益が知的財産の形式および機能性から得られる場合、形式または機能性を変更する活動のみが、知的財産に重要な影響を与えることになります。例えば音楽や動画などの重要な独立した機能性を有する知的財産は、その機能性から便益の相当部分を得ることになります。しかし、便益が、知的財産の形式および機能性以外の何かによって得られる場合、企業の活動が知的財産に重要な影響を与える可能性があります。例えば、ブランド名を保護し維持する企業の活動は、知的財産に重要な影響を与えます。
提言
知的財産の性質は収益認識にとって極めて重要です。これは難しい評価です。おそらく、この評価の適切な出発点は、顧客が知的財産からどのように便益を得るのかを検討することでしょう。
より詳細な捜査
知的財産のライセンスと交換に約束された売上高ベースまたは使用量ベースのロイヤルティに関する収益の認識には、例外があります。これについては今後の“捜査”で検討します。
Expand Expand
Resize
Tools
Rcl

Welcome to Viewpoint, the new platform that replaces Inform. Once you have viewed this piece of content, to ensure you can access the content most relevant to you, please confirm your territory.

signin option menu option suggested option contentmouse option displaycontent option contentpage option relatedlink option prevandafter option trending option searchicon option search option feedback option end slide