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国際会計基準(IAS)第11号「工事契約」に関連するIFRS解釈指針委員会に却下された論点の実務上の影響について、PwCアカウンティング・コンサルティング・サービスのVivian Lai が検討します。


今あなたは何かの答えを探していますか?
もしかしたらそれはすでに専門家によって検討済みかもしれません。
IFRS解釈指針委員会(IFRS IC)(以下、「IC」)は、定期会議において、最大で20件までの様々な論点を定期的に検討しています。議論された論点のうち、解釈指針が作成されるのは、非常に限られます。改善や狭い範囲の修正となるものもありますが、多くの論点は却下されます。アジェンダに取り上げられなかった論点は「IFRICリジェクション(ICに却下された論点)」となり、これらは会計業界においては「非IFRIC(not an IFRIC)」もしくはNIFRICsとして知られています。NIFRICsは(2002年以降)成文化されており、国際会計基準審議会(IASB)の発行する基準書の「グリーンブック」に掲載されていますが、厳密には、権威のある会計基準書等に該当しません。このシリーズ記事では、ICによって「却下された」論点について知っておくべきことを取り上げます。今回はIAS第11号「工事契約」を扱います。

IAS第11号「工事契約」において、工事契約とは、単一の資産またはその設計、技術および機能もしくはその最終的な目的や用途が密接に相互関連または相互依存している複数の資産の結合体の建設工事のために特別に交渉される契約をいいます。建設業界におけるプロジェクトには、達成が困難なタスクおよび目的が多く含まれています。これは建設契約の会計処理にもある程度当てはまります。IAS第11号に関して、過去13年間に6つの論点がICに提出されました。

契約前コスト(2002年8月)


一部の業界の企業は、多額の「契約前」コストを負担しています。ICは、どのような場合に、契約前コストを資産(もしくは費用)として認識することが適切であるかに関するガイダンスを提供するよう求められました。

ICは、IAS第11号が工事契約に関連した契約前コストに関するガイダンスを提供していること、そしてこのガイダンスを類似した状況にも適用可能であることに合意しました。しかしICは、契約前コストを資産計上するという決定をする際は、特に注意が必要であるとしています。

住居用不動産の販売における完了前契約(2004年11月)


ICは、住居用開発不動産の販売に関するIAS第11号およびIAS第18号「収益」の適用について検討するよう依頼されました。

ICは、工事が完了する前の契約(完了前契約)がIAS第11号における工事契約の定義を満たさない場合があることに合意しました。完了前契約が工事契約の定義を満たさない場合にはIAS第18号が適用されますが、IAS第18号のガイダンスは、法的所有権の移転前に収益を認識することを禁じていますので、所有に伴うリスクと経済価値が法的所有権の移転前に買手に移転していない場合には、収益を認識することができません。

ICは、どちらの基準(IAS第18号またはIAS第11号)が特定の取引に適用されるべきであるかを明確にするため、IFRIC第15号「不動産の建設に関する契約」をその後に公表しました。

契約資産の分類(2005年6月)


サービス委譲契約に関するプロジェクトにおいて、ICは、「顧客に対する債権額」が金融資産であると考えました。しかし、工事契約のために発生する利息は資産計上すべきではありません。工事契約はIAS第23号「借入コスト」で定義される適格資産ではないためです。むしろ、この利息は工事契約から生じる金融資産に関して発生するものです。2006年に、IFRIC第12号「サービス委譲契約」が公表され、この論点のガイダンスが含まれました。

単一の契約における利益の配分(2006年11月)


ICは、サービス委譲契約の審議において、単一の契約における異なる構成要素について、それぞれ異なる利益マージンを決定することが適切かどうかを検討しました。

工事および工事活動に直接関連しない他のサービスに関する単一の契約ついて、IAS第18号は、取引の実質を反映するよう、契約をIAS第11号の範囲の工事要素とIAS第18号の範囲のサービス要素の2つの構成要素に分割することを要求しています。このため、単一の契約における異なる構成要素にそれぞれ異なる利益マージンが認識される場合があります。

その後、この論点がIFRIC第12号に含まれました。

販売コストの会計処理(2009年5月)


ICは、特定の不動産工事プロジェクトに関連して工事期間中に発生した販売およびマーケティングコストを不動産開発業者がどのように会計処理すべきかを明確にするよう依頼されました。ICは、顧客との契約を確保することで回収できる直接コストおよび増分コストのなかには、限られた状況において、資産計上するケースがあり得ることに言及しました。

このようなコストの会計処理は、特定の事実および状況に応じて異なります。このため、ICは、広範な販売およびマーケティングコストの分類について、あらゆる状況に対応する適切な会計処理を導き出すことは難しいと述べています。この論点はアジェンダには追加されませんでした。

IAS第11号に関するIFRICリジェクションの要旨
トピック
結論の要旨
契約前コスト
(2002年8月)
ICは、製品またはサービスの提供において、契約前コストを資産(もしくは費用)として認識することが適切な場合のガイダンスを提供するよう要請された。ICは、IAS第11号が類推適用可能なガイダンスを提供していると言及した。
プロジェクト会計
-発注者の会計処理
(2004年9月)
ICは、契約署名から工事完成までの工事プロジェクトの進捗における発注者の会計処理に関するガイダンスを提供するよう要請された。ICは、この論点は基準の原則よりもむしろ、適用上の問題であるという見解からアジェンダに加えなかった。
住居用不動産の販売における完了前契約
(2004年11月)
ICは、住居用開発不動産の販売におけるIAS第11号およびIAS第18号の適用について検討するよう要請された。ICは、完了前契約がIAS第11号における工事契約の定義を満たさない場合があることに合意した。この論点はその後IFRIC第15号で対処されている。
契約資産の分類
(2005年6月)
サービス委譲契約に関するプロジェクトで、ICは「顧客に対する債権額」が金融資産であるとした。しかし、工事契約にかかる利息は、資産計上すべきではなく、むしろ工事契約から発生する金融資産に対して発生するものである。その後、ICは、サービス委譲プロジェクトにおいてさらなる進展がみられるまでこの論点に関する決定を延期した。
単一の契約における利益の配分
(2006年11月)
ICは、工事の構成要素とサービスの構成要素に分割される、単一の契約における異なる構成要素には、異なる利益マージンが認識される可能性があると考えた。この考えは後にIFRIC第12号に含まれた。
販売コストの会計処理
(2009年5月)
ICは、特定の不動産工事プロジェクトに関連して工事中に発生した販売およびマーケティングコストを開発業者がどのように会計処理すべきか明確にするよう依頼された。ICは、具体的に識別可能な顧客との契約を確保することで回収できる直接コストおよび増分コストのなかには、限られた状況において資産計上するケースがあり得ると述べた。
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