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論点
国際会計基準審議会(IASB)は、2016年6月20日、国際財務報告基準(IFRS)第2号「株式に基づく報酬」の修正を公表しました。これは分類と測定に関する3つの論点に対応するものです。

本修正は、現金決済型の株式に基づく報酬および源泉税についての「純額決済」の要素を有する持分決済型の株式に基づく報酬の会計処理に対応しています。

影響

本修正は、現金決済型の株式に基づく報酬の測定基礎および株式に基づく報酬の分類を現金決済型から持分決済型に変更させる条件変更の会計処理を明確化します。また本修正は、IFRS第2号の原則に対する例外を導入し、事業主が株式に基づく報酬に関連した従業員の納税義務に係る金額を源泉徴収して、当該金額を税務当局に支払うことを義務付けられている場合には、報酬の全体を持分決済型として取り扱うことを要求します。

考察

現金決済型の報酬の測定


IFRS第2号では、IFRS第13号に基づく「公正価値」を持分決済型の株式に基づく報酬の測定基礎とすることはできません。しかし、現金決済型の株式に基づく報酬に関連した「公正価値」の定義が定められていなかったため、これまでは実務の不統一がありました。本修正は、現金決済型の報酬の公正価値は、持分決済型の報酬に用いられる公正価値と首尾一貫した基礎に基づいて決定しなければならないことを明確化しています。株式市場に基づく業績条件および権利確定条件以外の条件は「公正価値」に反映されますが、株式市場条件以外の業績条件および勤務条件は権利確定が見込まれる報酬の数の見積りに反映されます。

この変更は、株式市場条件以外の条件に基づいて報酬の権利が確定する(または権利が確定しない)場合に、最も大きな影響を与えます。過去には、現金決済型の報酬の公正価値はIFRS第13号のガイダンスを用いて算定され、勤務条件および株式市場条件以外の権利確定条件が満たされる確率を反映するという議論がありました。本修正は、勤務条件および株式市場条件以外の権利確定条件は公正価値の測定において考慮に入れるべきではないことを明確化しています。

現金決済型の報酬の条件変更
IFRS第2号には、持分決済型の報酬に現金選択権を追加する条件変更の会計処理に関するガイダンスが含まれていますが、現金決済型から持分決済型へと分類を変更させる条件変更の会計処理に関するガイダンスは含まれていませんでした。
現金決済型の報酬の条件変更は、公正価値の測定に即時に反映されます。持分決済型の報酬に追加された価値の増分は残りの権利確定期間にわたって認識され、価値の減少は考慮されません。本修正は、現金決済型の報酬の価値と分類の両方を変更することになる条件変更の会計処理に対応し、特に、当該変更が適用される順序を明確化するものです。

本修正は、価値の変動を、分類変更よりも先に会計処理することを要求しています。現金決済型の報酬を再測定する場合、認識した差額を損益計算書に計上してから、再測定した負債を資本に再分類します。

純額決済の要素を有する報酬


税法または規制が、事業主に対し、従業員が株式に基づく報酬に基づいて受け取る権利を得る株式の一部を源泉徴収し、報酬について納付すべき税金を税務当局に送金することを要求する場合があります。本修正によってIFRS第2号の結論の根拠に追加されたパラグラフでは、IFRS第2号は、そのような報酬を納税のための現金決済型の要素と従業員に対して純額で発行される株式である持分決済型の要素に分割することを要求しようとしていたことを記しています。しかし、本修正は、当該報酬の全体を持分決済型として扱うことを要求する例外規定を追加しています。税務当局への現金支払は、持分決済型の報酬の一部として取り扱われます。この例外規定は、事業主が税法または規制が課す納税義務を上回る源泉徴収を行う純額決済取引には適用されません。

税務当局への現金支払は、株式に基づく報酬に関する費用として認識された金額を大幅に上回る場合があります。本修正は、企業が財務諸表利用者に対して将来キャッシュ・フローに関する情報を提供する必要がある場合には、源泉徴収義務に関して税務当局への支払い見込まれる金額の見積りを開示しなければならないと述べています。

影響を受ける企業


従業員に対して株式に基づく報酬を有する企業は、今回の変更が企業の会計処理に影響を与えるかどうかを検討する必要があります。特に、以下の契約を有する企業はその影響を受ける可能性が高いでしょう。
  • 業績条件を含む現金決済型の株式に基づく報酬
  • 納税義務に関する純額決済の要素を含む持分決済型の報酬
  • 持分決済型に分類が変更された現金決済型の株式に基づく報酬
本修正は、2018年1月1日以後に開始する事業年度から適用され、早期適用も認められます。またEUが承認するIFRSに基づく財務報告を行う企業については、EUの承認が適用の条件となります。経過措置は、事実上、本修正が適用開始日現在で未決済の報酬、または適用開始日以降に発生した条件変更に適用されると規定しており、また、過年度修正を要求していません。「純額決済される報酬」の負債から資本への分類変更による損益計算書への影響はありません。すなわち、認識された負債は調整されることなく資本に再分類されることになります。

本修正は、事後的判断を用いず、すべての修正に対して遡及的な取扱いが可能な場合に限り、遡及適用することができます。
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