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論点

英国が欧州連合(EU)からの離脱を採択したため、今後は長期的な交渉が開始され、政治的・法的な詳細な論点が決着して離脱の現実的な影響が明らかになるのに合わせて不安定な時期が何か月も続くことが見込まれます。英国がEUを実際に離脱するまでには、少なくとも2年、恐らくはそれ以上の時間がかかる予定です。このような不確実性は、すべての英国企業や英国で事業を営む企業、英国に投資する企業に影響を及ぼすものと思われます。金融市場では、英国内外のいずれにおいても、他国通貨に対する英国ポンドの大幅下落やEU離脱決定に反応した株価変動など、直接的な影響がすでに生じています。

6月30日現在で年度または期中の財務報告を行う企業は、会計上および財務報告上の多数の論点について検討する必要性があります。本号のIn briefは、今回の結果を受けて発生する可能性のある国際財務報告基準(IFRS)上の論点について、その概要とIFRSの関連ガイダンスを提供しています。

影響

リスクと不確実性


今後数年間における経済への影響予測は不可能ですが、著しい減損、継続企業の前提、さらに資本に関して検討すべき論点がありそうです。変動性の高い通貨市場の直接的な影響の1つは英国への輸入コストの増加ですが、これは減損および継続企業の前提に関する判断に関連する可能性があります。英国の企業または英国と取引を行う企業は、EU離脱決定の影響は相当なものとなり得るため、この影響がより明らかになれば、取引見通しを再評価しなければならない可能性があります。

(事業および財務上の)リスク開示においては、間違いなく金融市場の変動性の高さを考慮する必要があるでしょう。IFRS第7号「金融商品」は、企業に対し、報告期間の末日現在でさらされていた金融商品から生じるリスクの内容及び程度を、財務諸表の利用者が評価できるような情報を開示することを要求しています[IFRS第7号第31項]。これには、市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクの定量的開示と定性的開示の両方が含まれており、市場リスクは金利リスク、為替リスクおよびその他の価格リスクに分解されます。

感応度の計算および関連開示も影響を受けることになります。IAS第1号「財務諸表の表示」は、「帳簿価額の、その計算の基礎となる方法、仮定及び見積りに対する感応度」を「当資産及び負債に関する過去の仮定について行った変更の説明(その不確実性が未解消のままである場合)」とともに開示することを要求しています[IAS第1号第129項]。どちらの要求事項にも、仮定や関連する感応度の計算を明瞭に開示しなければならないことが明記されています。

IAS第34号「期中財務報告」には、期中財務報告のために検討すべき追加的な開示要求事項があります。企業は「企業の金融資産及び金融負債の公正価値に影響を与える事業又は経済状況の変化」の開示を要求されています[IAS第34号第15B項(h)]。

減損テスト


IAS第36号「資産の減損」の示す減損指標の1つは「技術的、市場的、経済的若しくは法的環境において」「企業にとって悪影響のある著しい変化」です[IAS第36号第12項(b)]。今回の影響が「悪影響」であると結論付けるのは早すぎるかもしれませんが、短期的には、多数の企業が、国民投票によって減損リスクが高まったかどうかを検討する必要があるでしょう。

非金融資産の減損テストの目的上、検討すべき領域が数多く存在します。第一に、使用価値の計算において、外貨建の将来キャッシュ・フローの現在価値は、計算日の直物為替レートで機能通貨に換算しなければなりません。為替レートの大幅な変動は、長期的に将来の会計期間における減損の指標につながる可能性があり、その場合には現在の資産評価を裏付けるための追加的な予測を作成することになります。第二に、企業は予測に含まれるキャッシュ・フローを再検討する必要があるかもしれません。EU離脱の採決の影響が明らかになるまでにはまだ時間がかかりますが、キャッシュ・フローの基礎をなす製品またはサービスの需給に対する初期的な影響を反映するため、売上およびコストの予測もアップデートする必要があるでしょう。さらに、企業は、減損テストに用いる割引率の決定に対する影響も検討しなければなりません。

IAS第39号「金融商品:認識及び測定」は、同様に、「資本性金融商品に対する投資についての減損の客観的証拠には、発行体が事業を営んでいる技術的、市場的、経済的又は法律的な環境に生じた、不利な影響を伴う重大な変化に関する情報」が含まれると述べています[IAS第39号第61項]。したがって、企業は、金融資産の減損および資本性金融商品に対する投資の公正価値が取得原価を下回って下落していないかどうかを検討しなければなりません。
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