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要点
FASBの新しいガイダンスの下で、繰上償還可能な負債性証券のプレミアム(割増価格)は、最も早い償還日までの期間にわたって償却されることが要求されます。
最新の動向
米国財務会計基準審議会(FASB)は、2017年3月30日、繰上償還可能な負債性証券の特定のプレミアム(割増価格)を最も早い償還日までの期間にわたって償却することを要求するガイダンス1を公表しました。なお、ディスカウント(割引価格)で購入した繰上償還可能な負債性証券の償却期間は、本ガイダンスの影響を受けません。
現行の米国会計基準(US GAAP)の下では、繰上償還可能な負債性証券のプレミアムは、通常、当該負債性証券の契約上の存続期間にわたって償却されます。ただし、企業が大量の類似する有価証券を保有している場合に限り、元本部分の期限前償還の見積りを考慮する選択を行うことが認められています。また、発行企業が満期前にコール条項を行使した場合には、金融商品の契約上の存続期間にわたってプレミアムを償却することによって償却されていないプレミアムに関する損失が計上されることになる可能性があります。
現在の市場の利回りが負債性証券の表面利率を下回る場合、繰上償還可能な負債性証券はプレミアムで取引されることが多く、また、その場合に市場参加者は最も早い償還日にコール条項が行使されるものと考えていることがよくあります。新しいガイダンスは、企業に対して、購入した繰上償還可能な負債性証券のプレミアムを最も早い償還日までの期間にわたって償却することを要求し、利息収益の認識と市場参加者による当該金融商品の価格の決定方法とがさらに整合することになります。
当該負債性証券が最も早い償還日に償還されない場合、保有者は、その時点の償却原価および当該負債性証券の将来の支払条件に基づいて、当該負債性証券の実効利回りを「再設定」することが求められます。
なぜ重要か
新しいガイダンスは、繰上償還可能な負債性証券をプレミアムで購入しているすべての企業(投資会社を含む)に影響します。新しいガイダンスの範囲に含まれる有価証券は、予め定められた日に固定価格で繰上償還できることを明確に定めた確定コール条項を有する証券です。
以下の会計処理は、新しいガイダンスによる影響を受けません。
  • 明示的なコール条項のない有価証券(原資産について現金分配を受け取る結果として、期限前償還のリスクがある資産担保証券など)
  • 債権(負債性有価証券の定義を満たさない不動産担保ローンなど)
  • 財務諸表作成者(Preparer)が定めた既存の方針に従っている有効なヘッジ関係にヘッジ会計を適用した結果としてのベーシス・アジャストメント
リテール・バンクや商業銀行、ミューチュアル・ファンドおよび保険会社などの特定の金融機関が最も大きな影響を受ける可能性が高いでしょう。企業は、繰上償還可能な負債性証券のプレミアムを最初の償還日までの期間にわたって償却するために会計システムをアップデートする必要がある一方で、繰上償還可能な負債性証券のディスカウントについては、引き続き契約上の満期日までの期間にわたって償却します。
次のステップ
当ガイダンスは、12月決算の公開企業(public business entities)について、2019年1月1日より適用されます。すべてのその他の企業は、当ガイダンスの適用までにさらに1年の猶予があります。なお、期中報告期間における適用を含め、早期適用が認められています。期中報告期間に早期適用する場合、当該期中報告期間が属する事業年度の期首時点において修正を反映させなければなりません。
移行は、修正遡及アプローチに基づき、当ガイダンスを適用する最初の報告期間の期首利益剰余金に対して累積的影響額を調整することにより行います。
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1 会計基準アップデート(ASU)No.2017-08 「受取債権-払戻不能の手数料およびその他の費用(Subtopic 310-20);購入した繰上償還可能な負債性証券のプレミアムの償却」
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