Expand
⇒オリジナルはUSサイト
【関連リンク】
要点
米国財務会計基準審議会(FASB)は、長期保険契約に関する基準の発効日を1年延期することを提案し、早期適用における移行日を基準適用の移行日と一致させることを決議しました。公開草案は、2020年7月に45日間のコメント募集期間をもって公表予定です。
最新の動向
FASBは、2020年6月10日の会議において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による適用上の課題に対応するため、会計基準アップデート(ASU)2018-12「長期保険契約に関する会計処理の限定的な改善」の発効日を1年間延期する提案を決議しました。小規模報告企業(SRC)を除く、12月決算の米国証券取引委員会(SEC)登録企業は、2023年1月1日にASU2018-12を適用することが要求されます。その他の12月決算の企業は、2025年1月1日にASUを適用することが要求されます。引き続き、早期適用は認められます。
FASBは、2020年3月の保険業界団体からのアジェンダ要請(COVID-19のパンデミックにより、少なくとも1年の発効日延期の検討を求める要請)を受けて実施されたアウトリーチに基づき、ASU2018-12の発効日延期を決定しました。保険会社やその他の利害関係者からのインプットでは、COVID-19のパンデミックによって、特に業務環境の変化の中で、保険会社が新基準を有効に適用するために必要なリソースの投入が制限されているという、保険業界の懸念が強く表れていました。FASBの7名のメンバーのうち5名がこの提案に賛成票を投じ、さらに、次期委員長(延期に関する最終投票が行われる2020年7月1日に正式に就任)も賛成を表明しました。
FASBは、基準の発効日延期に加えて、早期適用企業における移行日を一致させる提案を決議しました。SEC提出企業(SRC以外)を例にとると、この提案では、2022年1月1日の適用日を予定しているが、その適用予定にパンデミックが及ぼす影響について不確実性を有する保険会社に対し、移行日の測定を修正することなく適用日を選択できるよう柔軟な取り扱いを認めています。すなわち、保険会社が2022年1月1日に適用するか2023年1月1日に適用するかにかかわらず、移行日の計算は2021年1月1日現在で行われます。FASBメンバーは、全員一致でこの提案に賛成票を投じました。
最後に、FASBは、一部の再保険契約に関する代替的な発効日を提案するプロジェクトについて、アジェンダに追加しないことを決議しました。SRCではないSEC提出企業の発効日とその契約相手であるすべてのその他の企業との発効日のずれを避けるためです。FASBは、アウトリーチの実施により、この論点は一般的ではなく、会計上の技術的な問題というよりも、むしろ業務上および契約上の執行の問題であることが明らかになったとコメントしました。
なぜ重要なのか
発効日の延期の提案は、パンデミックが、新基準を有効に適用する企業の能力に影響を与えるという保険業界の懸念に対処したものです。1年の延期により、保険会社は、長期的により有用で透明性の高い情報を投資家や顧客に提供することを目的とした、近代化計画の実施に必要なリソースを振り向けることができると期待されます。
次のステップ
FASBスタッフは、ASU2018-12の発効日を延期する修正案を起草し、書面投票による議決のためFASBに提出し、その後45日間のパブリック・コメント期間を設けた公開草案を2020年7月に公表する予定です。PwCは、FASBが2020年秋終盤に修正の最終版を公表すると見込んでいます。
Expand Expand
Resize
Tools
Rcl

Welcome to Viewpoint, the new platform that replaces Inform. Once you have viewed this piece of content, to ensure you can access the content most relevant to you, please confirm your territory.

signin option menu option suggested option contentmouse option displaycontent option contentpage option relatedlink option prevandafter option trending option searchicon option search option feedback option end slide