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要点
ESRSは、重要な適用ガイダンスによって補完されています。ESRSの適用を支援する4つの主要な文書は、以下のとおりです。
  • EFRAG IG1:企業のマテリアリティ評価に関する最終化された適用ガイダンス(55ページ)
  • EFRAG IG2:バリューチェーンに関する最終化された適用ガイダンス(48ページ)
  • EFRAG IG3:詳細なESRSのデータポイントおよび付随する説明に関する最終化された適用ガイダンス
  • EFRAG Q&A:2024年1月から5月までの質問と回答をまとめたリスト(112ページ)

論点
EFRAGは、ESRSの適用を支援する次の4つの強制力のない文書を公表しました。
IG1:マテリアリティ評価に関する適用ガイダンス(MAIG は、企業のための設例によるマテリアリティ評価プロセスを提示し、インパクト(影響)と財務的マテリアリティという概念を、この2つの概念がどのように相互作用するかを含め、多くの事例とともに展開しています。また、ダブル・マテリアリティ評価に関するよくある質問(FAQ)が含まれており、重要性のあるインパクト、リスクおよび機会(IRO)の開示に関する実務上の適用ガイダンスを提供しています。
IG2:バリューチェーンに関する適用ガイダンス(VCIG は、マテリアリティ評価、方針と行動、指標と目標を含む、バリューチェーンの報告における要求事項を概説しています。これは、環境基準における経営支配の概念を含む、サステナビリティ報告のための企業グループの報告の境界を示しています。また、VCIGには、詳細な情報に関するFAQと、全てのESRSの開示要求事項ごとのバリューチェーンへの影響をまとめた「バリューチェーン・マップ」が含まれています。
IG3ESRSデータポイントのリスト は、最初の12の産業横断的基準における各開示要求事項および関連する適用要求事項の詳細な内容を、Excel形式に変換したものです。このファイルには、要求事項の種類(例えば、定量的か定性的か)、経過措置の対象かどうかなどの追加情報が含まれています。本リストは、データギャップ分析やデータ収集の基礎とすることができます。
EFRAG Q&Aプラットフォーム には、2024年2月5日に公表された12の質問と回答(Q&A)および2024年3月1日に公表された12の説明を含む、ステークホルダーの技術的な質問に回答するための68の説明がまとめられています。EFRAG(旧欧州財務報告諮問グループ)は、さらに企業の移行計画に関するガイダンスを作成中です。
どのような影響があるか
これらの文書は、ESRSの要求事項を適用する企業の支援となる追加のガイダンスを提供しています。本ガイダンス自体は強制力がないため、有用であっても企業に適用を義務付けるものではありません。各ガイダンス文書の要点は以下のとおりです。
IG1:マテリアリティ評価に関する適用ガイダンス(MAIG)
  • ガイダンスの13の要点(5ページ)
  • マテリアリティ評価の実施方法に関するステップ・バイ・ステップの説明(20ページ)
  • マテリアリティ評価プロセスについて、影響を受けるステークホルダーとの対話に関するガイダンス(46ページ、FAQ 15)
  • 企業は、ESRS1 AR16のサステナビリティ事項のみを考慮すればよいのではなく、企業固有の状況を考慮する必要があることの明確化(42ページ、FAQ 8)
  • グループは買収した企業からの重要性ある汚染のインパクト(影響)をどのように考慮するかの例( 30ページ、例)
  • 重要なIROに関連するグループ全体の指標を含めることを要求されているマルチセクターグループに関する例(特に水の消費に関する例、51ページ、FAQ 22)
    • 一部の子会社単体では重要性があると評価される事項について、そのような子会社のデータを集約してもグループ全体では重要性がないと評価される場合に関する52ページの第227項にも留意する必要がある。
  • 原則として、マテリアリティ評価において環境へのインパクト(影響)は、あらゆる緩和策を講じる前の状態で考慮されますが、具体的な説明があります(環境へのインパクト(影響)のマテリアリティア評価における改善および緩和策の考慮について、53ページ、FAQ 23)
IG2:バリューチェーンに関する適用ガイダンス(VCIG)
  • ガイダンスの7つの要点(5ページ)。
  • 報告の境界を確認する環境報告バリューチェーンのディシジョンツリー:財務連結の範囲に加え、経営支配下にあるその他のサイト、資産、企業(関連会社や共同支配企業を含む)(17ページ)
  • バリューチェーンを対象とする開示要求事項をマッピングするバリューチェーン・カバレッジ・マップ
  • バリューチェーン関連の開示に要求される定量的データポイントはわずかであることの明確化(44ページ)
  • バリューチェーンに関する企業固有の指標に関して、影響の大きいサプライヤーの場合には特に、指標に関する特定の規定が含まれている(第79項)
  • ESRS E1の報告範囲(スコープ1、2、3)を実際にどのように明確に表示するか、およびGHGプロトコルとの比較に関する詳細な例(特に、36ページ)
IG3:ESRSデータポイントのリスト
  • 1,000超のデータポイント
  • データポイントの約75%は、「しなければならない(shall)」要求事項と「してもよい(may)」要求事項
  • 約30%は定量的データポイント
  • こちらの10ページ以降でその他の統計情報が入手可能
EFRAGのQ&A
Q&Aのリストは継続的に進化しており、横断的、環境、社会およびガバナンスの4つのカテゴリーに分類されています。Q&Aの例には以下が含まれています。
  • 親会社の(連結)サステナビリティ報告書には、財務諸表には連結されていない子会社も全て含める必要がありますか。
  • サステナビリティ報告書の構造は義務付けられていますか。
  • 基準の範囲に含まれているもののバリューチェーンの特定部分でのみ重要なトピックについて、企業固有の指標を開発する必要がありますか。
  • 異なる会計年度や暦年ベースで一部の指標を報告することは可能ですか。
  • トピック別基準におけるESRS 2に関連する開示要求事項は、サステナビリティ報告書の全般セクションまたは各トピックのセクションで報告する必要がありますか。
  • 管理、経営および監督機関に何が含まれる可能性があるかを明確にしてください。
  • 連結サステナビリティ報告書に含まれる全ての子会社および親会社は、GHG排出について同じ規準や方法を使用する必要がありますか。
  • 下請業者は、S1(自社従業員)またはS2(バリューチェーンの従業員)の、どちらの開示に含まれますか。
  • 「有罪判決」の定義はどのようなものですか。
適用日
企業は、EFRAGが公表した強制力のないガイダンス文書を即時に検討および適用することができます。
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