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「記述情報の開示の好事例集2020」の追加・公表および「政策保有株式：投資家が期待する好開示のポイント（例）」の更新（金融庁）
公表日: 2021年03月24日
jp 日本基準トピックス 第425号
日本基準トピックス 第425号
主旨
- 金融庁は、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」における提言を踏まえ、「記述情報の開示に関する原則」を策定するとともに、「記述情報の開示の好事例集」を公表しています。
- 政策保有株式の開示については、投資家が好事例と考える開示と実際の開示の乖離が大きいとの意見を受けて、好事例集の公表に代えて、2019年11月に「政策保有株式：投資家が期待する好開示のポイント（例）」（以下、「好開示のポイント」とする）を公表しています。
- 金融庁は、2020年11月に｢新型コロナウイルス感染症｣、「ESG」に関する開示の好事例を取りまとめた「記述情報の開示の好事例集2020」（以下、「本好事例集」という）を公表し、2021年2月に｢経営方針、経営環境及び対処すべき課題等｣、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析（MD＆A）」（以下、「MD&A」とする）の開示の好事例を追加しています。
- 2021年3月22日、金融庁は、本好事例集に「監査の状況｣、「役員の報酬等」およびMD＆Aにおける「重要な会計上の見積り」の開示例を追加するとともに、政策保有株式について好開示のポイントに沿った開示例を更新しました
- 原文については、金融庁のウェブサイトをご覧ください。
「記述情報の開示の好事例集2020」について
経緯
2018年6月に公表された「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」では、ルールへの形式的な対応にとどまらない開示の充実に向けた企業の取組みを促すため、開示の考え方、望ましい開示の内容や取り組み方をまとめたプリンシプルベースのガイダンスを策定すべきと提言されました。
金融庁では、上述の提言を踏まえ、「記述情報の開示に関する原則」を策定するとともに、｢記述情報の開示の好事例集｣を公表しています（2019年3月公表、2019年12月最終更新）。
2020年11月、｢新型コロナウイルス感染症｣、「ESG」に関する開示の好事例が公表され、2021年2月に｢経営方針、経営環境及び対処すべき課題等｣、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析（MD＆A）」の開示例が追加・公表されました。
2021年3月22日、本好事例集に「監査の状況」、「役員の報酬等」およびMD＆Aにおける「重要な会計上の見積り」の開示例が追加・公表されました。
概要
本好事例集には、次の点について、有価証券報告書における開示例に加えて、任意の開示書類（統合報告書等）における開示例のうち有価証券報告書における開示例の参考となりうるものが含まれています。また、それぞれの開示例では、好事例として着目したポイントが含まれています。
1．「新型コロナウイルス感染症」に関する開示例
（1）経営方針、経営環境および対処すべき課題等（経営戦略等）
（2）事業等のリスク
（3）経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析（MD＆A）
（4）経理の状況（追加情報）
（5）四半期報告書
（1）経営方針、経営環境および対処すべき課題等（経営戦略等）
（2）事業等のリスク
（3）経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析（MD＆A）
（4）経理の状況（追加情報）
（5）四半期報告書
2．「ESG」に関する開示例
（1）SDGsと事業との関連性に関する開示
（2）ダイバーシティの推進に関する開示
（3）気候変動に関する開示
（4）人材育成・人材投資に関する開示
（5）デジタルトランスフォーメーションに関する開示
（6）経営者メッセージに関する開示
（1）SDGsと事業との関連性に関する開示
（2）ダイバーシティの推進に関する開示
（3）気候変動に関する開示
（4）人材育成・人材投資に関する開示
（5）デジタルトランスフォーメーションに関する開示
（6）経営者メッセージに関する開示
3．「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等｣に関する開示例
4．「事業等のリスク」に関する開示例
5．「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析（MD＆A）」に関する開示例
（1）MD＆Aに共通する事項の開示例
（2）キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容等の開示例
（3）重要な会計上の見積りの開示例
（1）MD＆Aに共通する事項の開示例
（2）キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容等の開示例
（3）重要な会計上の見積りの開示例
6．「監査の状況」の開示例
7．「役員の報酬等」の開示例
これらの開示例における好事例のポイントを参考に、当該開示例の要素を取り込むことにより有価証券報告書の開示の充実が図られることが期待されています。
「政策保有株式：投資家が期待する好開示のポイント（例）」について
経緯
政策保有株式の開示については、投資家が好事例と考える開示と実際の開示の乖離が大きいとの意見が聞かれたため、好事例集の公表に代えて、2019年11月に好開示のポイントが公表されました。
金融庁は、2020年３月期の有価証券報告書では、依然として、投資家の期待と現状の開示の乖離が大きいとの意見が聞かれている一方、好開示のポイントに沿った事例もいくつか見られるとしています。このような状況を踏まえ、投資家が期待する好開示のポイントに沿った事例が更新されました。
金融庁は、好開示のポイントを参考に、政策保有株式に関してより良い開示に向けた検討が各企業において行われることを期待しているとしています。
概要
好開示のポイントには、投資家が期待する好開示のポイントの例および投資家・アナリストから寄せられた主な意見とともに、参考となる有価証券報告書における政策保有株式の開示例が含まれています。また、それぞれの開示例では、好開示として着目したポイントが含まれています。
PricewaterhouseCoopers LLP
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