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日本基準トピックス 第437号
主旨
  • 2021年12月24日、企業会計基準委員会(以下、「ASBJ」とする)は、実務対応報告公開草案第62号(実務対応報告第40号の改正案)「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い(案)」(以下、「本公開草案」とする)を公表しました。
  • 本公開草案は、ASBJが2020年9月29日に公表した実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(以下、「2020年実務対応報告」とする)における金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用期間を、2024年3月31日以前に終了する事業年度まで延長すること等を提案しています。
  • 本公開草案についてのコメントの提出期限は、2022年2月24日とされています。
    • 原文については、ASBJのウェブサイトをご覧ください。
経緯
ASBJが2020年9月29日に公表した2020年実務対応報告は、2014年7月の金融安定理事会(FSB)による提言に基づく金利指標改革が進められている中で、ロンドン銀行間取引金利(London Interbank Offered Rate)(以下、「LIBOR」とする)の公表が2021年12月末をもって恒久的に停止され、LIBORを参照している契約においては参照する金利指標の置換が行われる可能性が高まっていることに対応し、LIBORを参照する金融商品について必要と考えられるヘッジ会計に関する会計処理および開示上の取扱いを明らかにすることを目的としていました。
また、2020年実務対応報告は、2020年実務対応報告の公表時には金利指標の選択に関する実務や企業のヘッジ行動について不確実な点が多いため、公表から約1年後に、金利指標置換後の取扱いについて再度確認する予定としていました。
この経緯を踏まえ、ASBJは、2020年実務対応報告の公表以後の状況およびASBJに寄せられた意見を受けて金利指標置換後の取扱いの再確認について2021年10月より審議を開始し、その結果を公開草案として公表しました。
概要
本公開草案は、2021年3月に米ドル建LIBORの一部のターム物について公表停止時期が2023年6月末に延期されたこと等を受け、2020年実務対応報告における金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用期間を2024年3月31日以前に終了する事業年度まで1年延長すること等を提案しています。
なお、本公開草案の審議時点で、米ドル以外の通貨建てのLIBORに関する不確実性が完全になくなったということでもなく、将来さらなる対応が必要となる可能性があるため、1年後に限定せず、将来必要な場合には改めて再度確認を行うこととされています。
会計処理
本公開草案では、ヘッジ会計の原則的処理方法(繰延ヘッジ)、時価ヘッジおよび金利スワップの特例処理等を取り扱っています。ヘッジ会計の原則的処理方法(繰延ヘッジ)には、予定取引、ヘッジ有効性の評価、包括ヘッジの取扱いを含んでいます。また、金利スワップの特例処理等には、金利スワップの特例処理や外貨建会計処理基準等における振当処理が含まれます。なお、本公開草案における用語は、2020年実務対応報告と同様に以下のとおり定義されています。
・契約条件の変更
既存の契約の契約条件の内容を変更することをいう。
・契約の切替
既存の契約をその満了前に中途解約し、直ちに新たな契約を締結することをいう。
・金利指標置換前
金利指標置換時よりも前の期間をいう。
・金利指標置換時
金利指標改革に起因して公表が停止される見通しであるLIBORに関して、ヘッジ対象の金融商品およびヘッジ手段の金融商品の双方の契約において後継の金利指標を基礎とした計算が開始される時点(双方の契約において時点が異なる場合はいずれか遅い時点)をいう。ヘッジ対象またはヘッジ手段の金融商品のうちいずれかのみがLIBORを参照している場合は、そのいずれかにおいて後継の金利指標を基礎とした計算が開始される時点をいう。
・金利指標置換後
金利指標置換時よりも後の期間をいう。
金利指標置換後の会計処理
<ヘッジ会計の原則的処理方法(繰延ヘッジ)>
本公開草案では、金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用期間を2023年3月31日以前に終了する事業年度から2024年3月31日以前に終了する事業年度に1年延長することを提案しています。
項目
本公開草案での提案(下線が改正部分)
原則的処理方法
・金利指標置換時以後において、ヘッジ会計の適用を2024年3月31日以前に終了する事業年度まで継続できる。なお、当該取扱いを継続している間、再度金利指標を置き換えたとしても、ヘッジ会計の適用を継続できる。
2024年3月31日以前に終了する事業年度の翌事業年度の期首以降に事後テストを実施するときは、金融商品実務指針第156項の定めに従い、原則としてヘッジ開始時を起点としてヘッジ対象およびヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計を比較する。ただし、継続適用を条件に、金利指標置換時を起点とすることを選択することができる。
<時価ヘッジ>
2020年実務対応報告からの変更はありません。繰延ヘッジを適用する場合について定めた特例的な取扱いと同様の取扱いを適用することができます。
<金利スワップの特例処理等>
本公開草案では、ヘッジ会計の原則的処理方法(繰延ヘッジ)と同様に金利指標置換後の会計処理の適用期間を1年延長することを提案しています。また、金利指標置換後に金利スワップの特例処理に係る金融商品実務指針第178項の⑤以外の要件が満たされている場合、2024年3月31日以前に終了する事業年度の翌事業年度の期首以降も金利スワップの特例処理の適用を継続することができることを明確化することを提案しています。さらに、金利指標置換時が2024年3月31日以前に終了する事業年度の期末日までに到来していない場合の取扱いの追加も提案しています。
項目
本公開草案での提案(下線が改正部分)
金利スワップの特例処理および振当処理
・金利指標置換時以後、2024年3月31日以前に終了する事業年度まで金利スワップの特例処理の適用を継続することができる。なお、当該取扱いを継続している間、再度金利指標を置き換えたとしても、金利スワップの特例処理の適用を継続することができる。
金利指標置換後に金利スワップの特例処理に係る金融商品実務指針第178項の⑤以外の要件が満たされている場合、2024年3月31日以前に終了する事業年度の翌事業年度の期首以降も金利スワップの特例処理の適用を継続することができる。
金利指標置換時が2024年3月31日以前に終了する事業年度の期末日までに到来していない場合、2024年3月31日以前に終了する事業年度までに行われた契約条件の変更又は契約の切替が金利スワップの特例処理に係る金融商品実務指針第178項の⑤以外の要件を満たしているときは、2024年3月31日以前に終了する事業年度の期末日後に到来する金利指標置換時以後も金利スワップの特例処理の適用を継続することができる。
・上記の取り扱いは、振当処理にも同様に適用することができる。
注記事項
本公開草案では、本公開草案を適用しているヘッジ関係に関する注記を2024年3月31日以前に終了する事業年度まで行うことを提案しています。
適用時期
本公開草案では、公表日以後適用することができることを提案しています。
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