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要点

新たなリースの会計基準が公表されました。変更はリースを行っているすべての企業に影響しますが、一部の企業にとっては特に重要です。米国会計基準とIFRSで適用されるガイダンスを比較すると、いくつかの重要な領域において差異が存在します。

最新の動向


米国財務会計基準審議会(FASB)は、2016年2月25日、待望されていたリース会計の改正を公表しました。新たな基準は、ほぼすべての企業に一定の影響を及ぼす可能性がある要素を含んでおり、特に借手については極めて重大な変化が生じる可能性が高いと考えられます。

国際会計基準審議会(IASB)は、すでに2016年1月13日に新たなリースの会計基準を公表していますが、いくつかの重要な点において米国基準との差異が存在します。しかし、差異が存在するとはいえ、両審議会は、それぞれの基準が、借手がリースに関連する資産および負債を貸借対照表において認識(オンバランス)し、透明性を高めるという、主要な目標を達成することに言及しています。

主な規定


借手の会計処理モデル


借手は、使用権資産およびリース負債を、ほぼすべてのリースについて認識する必要があります(短期リースの定義を満たすリースを除く)。リース負債は、リース料総額の現在価値に等しい金額となります。使用権資産は、リース負債の金額を基礎とし、当初直接コストを加算するなどの一定の調整を行います。損益計算書に関しては、FASBは、2本建てのモデルを維持しており、リースをオペレーティング・リースまたはファイナンス・リースのいずれかに分類することを要求しています。オペレーティング・リースの費用は定額となる(現行のオペレーティング・リースに類似)のに対し、ファイナンス・リースの費用認識パターンは前加重となります(現行のキャピタル・リースに類似)。分類は、現行のリース会計に適用されているものと概ね同様の要件に基づき行われますが、具体的な数値基準は存在しません。

貸手の会計処理モデル


貸手の会計処理は、現行のモデルに類似していますが、借手のモデルの特定の変更(例えば、当初直接コストなど特定の定義の変更)および新たな収益認識基準と整合性を図るための変更が行われています。現行の会計処理と同様に、貸手は、リースをオペレーティング・リース、直接金融リースまたは販売型リースに分類します。レバレッジド・リースの会計処理は削除されましたが、既存の契約については新基準の適用が免除されます。

組み込まれたリース


契約は、有形固定資産が明示的または黙示的に特定され、その使用が顧客により支配されている場合に、組み込まれたリースを含んでいます。これは現行のリスクおよび経済価値モデルと一部の点で異なり、現行のガイダンスと比べて組み込まれたリースが特定される場合は減少する可能性があります。

リース期間、変動リース料、割引率、インセンティブ


リースの会計処理では、引き続き重要な判断が求められます。これには、リース期間、リース料および割引率に関連する見積りを行う場合が含まれます。リース期間には、解約不能のリース期間に加え、更新期間で、借手が更新を行うことが合理的に確実であるもの、または貸手が統制可能なものが含まれ、これは現行基準の取り扱いと類似しています。

変動賃料は、一般的に、リース料総額には含められませんが、例外として、指数または率に応じて決まる変動賃料は、リース開始日の指数または率に基づき、リース料総額に含められます。指数または率の事後的な変動、およびその他の変動支払は、現行の変動賃料の取扱いと類似の取扱いが行われます。現在価値を計算する場合に適用される割引率は、現行のリース基準と類似の方法で決定されますが、変更点として、貸手では、繰り延べた当初直接コストをリースの計算利子率の算定に含めることが要求されます。借手においては、リース・インセンティブは、リース負債の算定に用いられるキャッシュ・フローに含められます。

見直し(条件変更を除く)


一定の状況においては、借手はリース料総額の再測定を行うことが要求されます。リース料総額の再測定が生じる場合として、リース期間の見直しが行われた場合があります。リース期間は、例えば、借手が当初の見込みとは逆にオプションを行使するまたは行使しないことを選択する場合に見直しが必要となります。また、リース料総額の再測定は、例えば、変動リース料に関連する変動性が事後的に解消して、変動リース料がリース料総額の定義を満たすようになった場合や、借手が残価保証に基づき支払うと見込まれる金額が変化した場合にも必要となります。

借手がリース料総額の再測定を行う場合、指数または率に応じて決まる変動リース料の再測定が必要となります。

リース料総額の再測定を行った場合、次にリース負債の再測定が必要となります。リース負債を再測定する場合、借手は、特定の状況を除いて、改定後の割引率を用いる必要があります。貸手では、決定されたリース期間、変動賃料または割引率の見直しは行われません。

リース負債の再測定は、使用権資産に対する調整として会計処理します。使用権資産をゼロまで減額した場合、その後の残りの調整は損益計算書に計上します。

セール・アンド・リースバック取引


現行のセール・アンド・リースバック取引のガイダンス(不動産に適用されるガイダンスを含む)は、借手と貸手の両方に適用される新たなモデルによって置き換えられます。セール・アンド・リースバック取引が売却の要件を満たすのは、(1)新たな収益認識基準の売却のガイダンスを満たし、(2)リースバックがファイナンス・リースまたは販売型リースに該当せず、かつ、(3)買戻しオプションが存在する場合には、行使価格が行使時点の資産の公正価値であって、当該資産が特別仕様ではない場合のみとなります。取引が売却に該当しない場合、買手および売手は当該取引を金融取引として取り扱います。

開示


新基準では、経営者が行った重要な判断の開示を含む、拡充された定量的および定性的な開示が要求されます。これによって、既存の契約から認識された、および今後認識されることが見込まれる収益および費用の範囲に関する、より大きな洞察が提供されることになります。

発効日および移行


新基準は、米国基準が適用される公開企業では、2018年12月15日より後に開始する事業年度、および当該事業年度に含まれる期中報告期間に適用されます。非公開企業(つまり、FASBの公開企業の定義を満たさない企業)では、新基準は、2019年12月15日より後に開始する事業年度、および期中報告期間についてはその翌事業年度から適用されます。早期適用は認められます。新基準の適用時には、修正遡及アプローチによる移行を行う必要があり、一定の実務上の便法が定められています。移行にあたっては、表示する最も早い比較期間の期首から新基準のガイダンスを適用する必要があります。

なぜ重要か


借手は、ほぼすべてのリースを貸借対照表に反映(オンバランス)することが要求されるため、リースに関する情報を収集し報告するための適切なプロセスを構築することが必要となります。最初のステップは、リースの一覧が完全で正確であることを確かめることです。リースは、サービス契約に組み込まれている場合もあれば、他の商品またはサービスとともに提供されている場合もあります。このプロセスは、量、複雑性、既存のデータおよびシステム能力の利用可能性、ならびに組織内の分掌の程度によっては、相当な時間および労力を要する可能性があります。移行時の影響に加えて、新基準のもとで継続的な財務報告および拡充された開示を行うために、既存のシステムおよびプロセスの変更が必要になる可能性があります。

新基準への移行戦略を策定するにあたり考慮すべき影響は、財務報告への影響にとどまりません。貸借対照表の変化の結果として、移行により、負債の財務制限条項や、州税への収入の割り当て、およびリースか購入かの意思決定に影響が生じる可能性があります。
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