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2018/01/12 FASBがUS GAAP適用の非公開企業はSAB118を適用可能であることを示唆 【速報解説】
公表日: 2018年01月12日
jp 速報解説（In brief）
【関連リンク】
- 2018/01/10 米国税制改正に係る会計処理に関するFASBの取組み 【速報解説】
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要点
FASBは、非公開企業および非営利事業体が、公開企業に適用可能なガイダンスと同じガイダンスを用いて、税制改正の暫定的な影響を計上できると結論づけました。
最新の動向
米国財務会計基準審議会（FASB）は、2018年1月12日、米国税制改正に係る会計処理に関連して、非公開企業および非営利事業体が、米国証券取引委員会（SEC）スタッフのガイダンスを適用可能であることを認めるFASBスタッフQ＆Aを公表しました。
US GAAP適用の非公開企業および非営利事業体によるSEC職員会計公報第118号（SAB118）の適用
SAB118は、SEC登録企業が米国会計基準コード化体系（ASC）740の下で、法人所得税制改正による影響の会計処理を完了するために、合理的に詳細なレベルでの必要情報の入手、準備または分析（計算を含む）を実施できない状況における、米国会計基準（US GAAP）の適用に対応しています1 。FASBスタッフQ＆Aは、財務諸表にSABガイダンスの適用を選択するという、非公開企業の長年の実務があることを認識しています。FASBスタッフQ＆Aは、非公開企業および非営利事業体の財務諸表について、SAB118の適用はUS GAAPへの準拠とみなされることになると結論付けました。FASBスタッフQ＆Aは、企業がSAB118の適用を選択する場合、（開示すべてを含む）SABのあらゆる側面を適用しなければならないと、企業に注意を促しています。FASBスタッフは、非公開企業および非営利事業体の財務諸表にSAB118を適用する場合は、会計方針の選択の開示を行わなければならないと考えています。
国際財務報告基準（IFRS）に関するSAB118の適用
SAB118は、国際財務報告基準（IFRS）に基づき財務報告を行う「外国登録企業」が、国際会計基準（IAS）第12号「法人所得税」に基づき米国税制改正による法人所得税上の影響に係る会計上の要求事項を満たすことのみを目的として同じアプローチを適用することに、SECスタッフは反対しないだろうと述べています。しかし、SECは、米国外の公開資本市場においてIFRSを解釈する権限を有しておらず、これまでのところ、国際会計基準審議会（IASB）やどの国際証券規制当局も、米国税制改正による影響の会計処理に関する解釈指針を公表していません。
IFRSは、US GAAPと同様に、通常、税法が制定された年度に税法の変更による影響の会計処理を要求しており、企業が正確な測定を行うことができない場合には、入手可能なあらゆる情報を用いてその影響を見積ることを企業に要求しています。IAS第12号は、企業が信頼できる見積りを行うことができない可能性を考慮していません。
企業は、SAB118に基づき、新たな改正法の側面について合理的な見積りを行うことができない場合には、2017年12月22日（本改正法制定の日付）より前に効力があった税法に従って、引き続き法人所得税の会計処理を行うことができます。すでに失効した法律に従った税金の会計処理は、IFRSの定めとは首尾一貫しておらず、またIASBや他の国際証券規制当局がSAB118に類似するガイダンスを提供しない限り、そのような会計処理は認められません。
なぜ重要か
FASBが非公開企業および非営利事業体に対してSAB118の適用の選択を認めたことは、すべての企業に首尾一貫したUS GAAPの適用ガイダンスを提供することになります。しかし、SAB118のガイダンスは、SECの法域外で発行されたIFRSに基づく財務諸表には適用されないことに留意することが重要です。結果として、IFRSに基づき財務報告を行う米国の非公開企業は、IAS第12号を適用する必要があるといえます。IAS第12号は、企業に対して総じて合理的な見積りを行うことを要求しています。
次のステップ
今後数週間のうちに、本改正法に関連する他の適用上のトピックにも、続けて進展があると見込まれます。
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1 In brief US2017-33「SECスタッフが米国税制改正に係る会計処理および財務報告に関するガイダンスを公表」を参照。
PricewaterhouseCoopers LLP
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