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「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正の公表（金融庁）
公表日: 2024年04月02日
jp 日本基準トピックス 第486号
日本基準トピックス 第486号
主旨
- 2024年3月29日、金融庁は「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表しました。
- 2024年3月31日までに企業会計基準委員会（ASBJ）が公表した会計基準を一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に、2023年12月31日までに国際会計基準審議会（IASB）が公表した国際会計基準を指定国際会計基準に追加しています。
- 原文については、金融庁のウェブサイトをご覧ください。
本改正の概要
1．一般に公正妥当と認められる企業会計の基準の指定
（1）「中間財務諸表に関する会計基準」の追加
ASBJが2023年11月17日から2024年3月31日までに公表した会計基準を、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項および財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とする改正が行われており、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」（2024年3月25日公表）（注1）が追加されています。
（2）「四半期財務諸表に関する会計基準」の削除
四半期報告書制度の廃止を受け、その作成基準である企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」（以下、「四半期会計基準」）が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準の指定から削除されました。
パブリックコメントに寄せられた意見では、金融商品取引所の定める規則に基づく第1・第3四半期決算短信の四半期財務諸表は今後も四半期会計基準に従って作成されることから、四半期会計基準が指定から削除された場合、当該四半期財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づくと言えなくなるのではないかという懸念が複数示されました。これに対して金融庁は、パブリックコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方において、『財務諸表等規則においては、「金融商品取引法の規定により提出される財務諸表」を作成するうえで必要となる企業会計の基準を告示指定する』こととしているとしたうえで、次の考え方を示しています。
- 四半期会計基準については、指定からの除外という事実のみをもって、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として実務の中で取り扱われなくなることは想定していない。
- 期中レビュー基準における「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」は、財務諸表等規則に基づき金融庁長官が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとして告示指定した企業会計の基準に限られるものではなく、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として実務の中で取り扱われる企業会計の基準も含まれるものと考えている。
2．指定国際会計基準の指定
IASBが2023年7月1日から2023年12月31日までに公表した国際会計基準を、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第93条に規定する指定国際会計基準とする改正が行われています。
- IAS第21号「為替レート変動の影響」の改訂（2023年8月15日公表）（注2）
適用時期
2024年3月29日付で公布されており、2024年4月1日（月曜）から施行されます。
注
1 「中間財務諸表に関する会計基準」および「中間財務諸表に関する会計基準の適用指針」は、上場企業の第2四半期報告書が半期報告書として提出され、半期報告書において中間財務諸表が開示されることになるため、当該中間財務諸表に係る会計処理及び開示に関する取扱いを定めています。
詳細は、下記をご参照ください。
日本基準トピックス第483号 四半期報告書制度の廃止に伴う「中間財務諸表に関する会計基準」等の公表（ASBJ）
日本基準トピックス第483号 四半期報告書制度の廃止に伴う「中間財務諸表に関する会計基準」等の公表（ASBJ）
2 本修正は、ある通貨が他の通貨に交換可能であるかどうか、および、交換可能でない場合に使用すべき直物為替レートを企業が決定する際に役立つ要求事項を追加しています。
詳細は、下記をご参照ください。
2023/08/17 通貨会計の空白を埋める：交換可能性の欠如に関する新たなIFRS要求事項【速報解説】
2023/08/17 通貨会計の空白を埋める：交換可能性の欠如に関する新たなIFRS要求事項【速報解説】
PricewaterhouseCoopers LLP
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